日本経済を支える中小企業は弱くて継続できない!
1.日本の企業の99.7%は中小企業です。
2021年度版の中小企業白書によると、日本の企業数は359万者※(2016年)となっています。
規模別の内訳を見てみると、大企業が1.1万者、中規模企業53万者、小規模事業者304.8万者と中小企業が全企業の99.7%を占めておることから、日本の企業のほとんどは中小企業と言えます。
※中小企業庁が発表している日本の企業数は、会社と個人事業者の総数を表しているため、"社"ではなく、"者"と表現しています。
2.70%の人が中小企業で働いています。
企業で働く従業員の雇用比率は、大企業は約1,459万人(31.2%)、中規模企業は約2,176万人(46.5%)、小規模事業者は2,176万人(23.3%)と中小企業が約70%を雇用しています。
つまり10人いれば7割は中小企業に勤めていることになります。
3.多くの中小企業が赤字決算しています。
国税庁が2020年3月19日に公表した「国税庁統計法人税表」(2018年度)によると、赤字法人(欠損法人)は181万6,508社です。全国の普通法人274万7,492社のうち、赤字法人率は66.1%(前年度66.6%)と、7割近い数字となっています。
リーマン・ショック後の2010年度に記録した赤字法人率75.7%をピークに、赤字法人率は8年連続で減少してきましたが、2019年度は消費増税や年度末の新型コロナウイルス感染拡大もあり、今後、赤字法人率の再上昇も懸念されています。
4.2025年迄に後継者問題・廃業で650万人の雇用とGDP22兆円が喪失!?
経済産業省によると、2025年に70歳以上となる中小企業経営者は、245万人にのぼると予測され、その半数が後継者が未定とのことです。
現状を放置すると、2025年頃までの10年間累計で、約650万人の雇用と約22兆円のGDPが失われる可能性があると経済産業省が推計しています。
これら後継者問題も、会社を引き継ぐことで「お金の苦労をする」とか、「大きなリスクを背負いこみたくない。」「背負いこませたくない。」ということが大きく関連しているのではないでしょうか?
多くの中小企業が課題を抱えている!
これら中小企業の課題は、その財務の弱さが一つの大きな要因と考えます。コロナのような不測の事態が起こり売り上げが多少減少しても、びくともしないような財務体質の会社であれば、後継者はいくらでもいるでしょうし、雇用を守ることができ、従業員やその家族も安心して暮らせることができます。
しかしながら多くの経営者は財務の観点から経営を見ていません。もっと言えば、経営者は決算書から財務の問題点を見つけ改善することもできない。その理由は「財務を学ぶ場が無い」「財務を指導する指導者がいない」の一言に尽きると考えています。
「中小企業継続支援士」を育成し活躍してもらうことが協会設立の目的です。
中小企業継続支援士が協会で学び活躍(実践)することで、中小企業は元気になり、「税金を払うことはもったいない」といった誤った経営に対する考え方も変わり、従業員が安心して働ける環境となります。
日本全国で多くの中小企業継続支援士が活躍し中小企業が元気になれば、地方経済⇒日本経済の発展に貢献できると信じています。